
さくらももこさんといえば、
やはり名作『ちびまる子ちゃん』を思い浮かべる方が多いですよね。
私にとって、さくらももこさんといえば、
『ちびまる子ちゃん』と共に、やはり数あるエッセイのタイトルが浮かんできます。
『そういうふうにできている』(のいさんの書評)
『さくらえび』(のんのさんの書評)
『ひとりずもう』(tsukiさんの書評)
『さくらめーる』(さっちーさんの書評)
よくこんなに幼少期の頃を克明に覚えてるな!? と感心しつつ、
独特の感性で七転八倒している様子は私たちをあたたかく笑わせてくれます。
初読エッセイ、さくらももこの『さるのこしかけ』
私にとって、初めてさくらももこさんのエッセイを手に取ったのが、
この『さるのこしかけ』です。
独特の健康法である”飲尿療法”の話、
インド旅行にまつわるあれこれなど、
さくらももこさんの視点と感性でとらえられた場面が
より色鮮やかに光るエッセイ。
嘘のないさくらももこさんの感性
さくらももこさんの文章を読んでいてどうしようもなく引き込まれてしまうのは、
文章を書いているとなんともありがちな、
自分を少しだけ美化したり、物事を少しだけ誇張したり、という
”偽”をにおわせるエッセンスが一滴たりとも含まれていないからだと感じています。
”飲尿療法”だって、たとえやっていてもなかなか文章に書ける人はいない!
自分というものをありのままに表現する、と言葉にしてしまえば簡単ですが、
ここまで開けっぴろげなのに受け入れられている作家さんは少ないのではないでしょうか。
この方は、自分の思いや考えに”嘘”を混ぜないで文章に昇華できる人。
その大きな信頼感が、多くのファンを繋げているのだと感じています。
覚えておきたいさくらももこさんの名言
「何か物事に取りかかる時には、始まりから終わりまでの構成が、完全にできあがっていなければいけないなァ」
一目読んで「ウッ……」とうならされた一文。
曲がりなりにも文章を書く末端にいる者として、
常に心に留めておきたい至言です。
文章執筆など、創作活動にも当てはまりますが、
人生において「あれやりたい」「これもやってみたい」と思ったときに
見切り発車するのと同時にゴールの画も想像できていれば尚良いなという気づきを得られました。
爆笑エッセイかと思いきや、
はっとするような学びもくれるさくらももこさんのエッセイ。
どの作品もおすすめですが、
私はこの『さるのこしかけ』を推したいと思います。
今日は日曜日。
ゆっくりエッセイを読んで時間を過ごすのも素敵ですね!