さまざまな愛のかたちがここに 平泉春奈『愛のかたちをまだ知らない』

イラストレーター平泉春奈(@hiraizumiharuna0204)さんをご存じでしょうか。

2018年頃からInstagramをメインにイラストを投稿され、2020年4月現在、フォロワー数は50万人を超えていらっしゃいます。

平泉さんの絵の魅力は、「愛と性」をテーマにした繊細なタッチのイラストと共感を呼ぶ文章にあります。

2020年3月、平泉さんは、初めてのイラスト作品集『愛のかたちをまだ知らない』を発売されました。

Instagramに掲載されたイラストはもちろん、50ページ以上にもわたる書き下ろし作品も載っています。

私自身、平泉さんのファンであり、イラスト集を待ち望んでいました。

美しいイラストと文章はもちろん、平泉さんが描いた愛のかたちを一人でも多くの方に知ってもらいたい。

そんな思いでこの本を紹介します。

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愛とは何か?

恋愛

漢字ではたった二文字でも、イラストには一つとして同じ恋愛はありません

 

恋の始まり、片思い、お互いの気持ちが重なった瞬間、初めて交わすキスやセックス

恋人同士なのにすれ違う、遠距離で会えない、好きだけど別れる、禁断の関係をやめられない、

愛しているからこそ感じる彼女の不安、満たされているからこそ感じる彼氏の焦り

 

どれも恋愛の一部であるけれども、恋愛という言葉を説明するには足りなくて。

恋愛には想像できないほど、いろんな想いが込められていると、ページをめくる度に思います。

また、色んな恋愛の形を切り取ったイラストは、まるで映像を見ているようで、

登場人物たちが語る恋愛には、彼ら彼女らの人生まで感じられるような気がして、

イラストを見ているはずなのに、恋愛ドラマを見ている。

そんな気持ちにさせてくれます。

性について

平泉さんが愛とともにテーマに描いているのは“性”についてです。

”性”や”セックス”というと、どこか卑猥に聞こえますが、

どちらかというと、愛しあう二人の”愛の表現”として”セックス”を描いていると感じます。

 

ダヴィンチ・ニュースでも、まるで読むAV⁉と評されていましたが、

官能的でありながら、身体が重なった時のうれしさや不安、相手に対する想いなど、

二度と訪れないだろう、その刹那的な感情が感じられます。

恋愛と同様、セックスにも様々な想いが登場人物達の背景にあるのだと思わせられるのです。

 

また、平泉さんのブログ『愛と官能のブログ』では、Instagramのフォロワーに行ったアンケートを基に、“性”について、様々な角度からアプローチされています

例えば、避妊やセックスレスの解消法、ラブグッズなど。

フォロワーの様々な経験が書かれているので、まるで“性”の教科書を読んでいる感覚になります。

イラスト集と合わせて、読んでみるのもいいですね。(特にパートナーがいる方は)

まとめ

愛に悩み愛に迷う時が来たら、自分が自分を好きでいられる選択をしたいと思っています。もちろんこれはあくまでも私が思う愛のかたちなので、それが正解ではありません。「愛とは何か」はその答えは皆さんの心の中にしかないのです。(Epilogueより)

ここに書かれているように、平泉さんはInstagramやブログでも言われていますが、イラスト集に描かれている「愛のかたち」は、正解ではありません。

それは決して間違っているのではなく、“答えの一つ“である、というのが近いかもしれません。

恋愛で悩んだときはどうしても答えがほしくなりますが、本当は心の中にあるのだと、平泉さんの言葉を読んで、改めて感じました。

ただ答えを出すためにも、経験や情報が必要になります。

その答えを出すためにも、『愛のかたちをまだ知らない』は、自分なりの答えを導く手がかりになると思うのです。

謝辞と追記

末筆になりましたが、今回の書評記事を書くにあたり、

平泉春奈さんには書評を書くこと等含め、快諾いただきありがとうございました。

一ファンとして、形になったことを嬉しく思います。

また、イラスト集の購入を検討されている方に向けて

「現在コロナの影響で通販は在庫が不安定な状況ですが、こちらのKADOKAWA公式サイトから全ての通販がご覧頂けます。また、近所の書店さんでお取り寄せして頂けましたらお買い求め頂ける可能性が高いです」

と追記いたします。

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神奈川県出身、OL。 好きなジャンルはファンタジー、ミステリー、ビジネス書、スポーツ選手・監督の著者などなど、雑多な傾向。 好きな作家は上橋菜穂子/荻原規子/宮部みゆき/東野圭吾/原田マハetcと書ききれません。 今は読書が大好きですが、かつて(学生時代)は読書が苦手で、漫画ばかり読んでいました。 ですが、宮部みゆきさんの『火車』に出会い、文字の世界に引き込まれたのと同時に、自分が経験できないことは、本を読んだ時のイマジネーションが補ってくれると実感したのです。 読書離れが叫ばれて久しいですが、人生経験を妄想でもいいから、多くこなせるよう、私が書く書評記事でお手伝いしたいです。