有川浩さんの『阪急電車』を久しぶりに読みなおしました。
ほっこり癒される、週末の朝に読みたい本です。
こんにちは、tsuki(@tsuki1188)です。
この本を初めて読んだ時には、ちょうど失恋(また失恋の話…)したばかりで、とあるシーンで涙が出たのを思い出し、しみじみしました。
阪急電車のあらすじ
関西の阪急今津線というローカル電車が舞台です。各章が、宝塚駅、小林駅、というように今津線の駅名になっています。
登場するのは、恋の始まった男女、暴力彼氏と別れたい大学生、恋人を取られた美女、おばあちゃんと孫娘などなど。
電車なので、いろいろな人が乗ってきます。
人々の人生が電車を通して交差し、日常の中に小さい奇跡やドラマが生まれていく物語です。
純白ドレスの美女に、泣きました
宝塚南口駅で乗車してくるのは、引き出物を持った純白ドレスの美女。
お分かりだと思いますが、人の結婚式に白いドレスで出席するのはタブーです。
彼女、婚約者を同僚に寝取られてしまい、式に討ち入りをしに行った帰りでした。
婚約破棄された美女、というのもショッキングだし、白いドレスで式に出席もなかなかできることでは無いので、彼女のストーリーは本書の中でもとくに印象深かったです。

美女は電車の中で、事情を察した女性に話しかけられます。こういう時に人がかけてくれる言葉って温かくて、じんと心に染み入ります。
私も失恋時期だったので、その会話に思わず涙してしまったことを覚えています。弱っている時に、優しく手を差し伸べてくれる人は温かく、励みになりますね。
電車での出会いをきっかけに、最悪の状況から脱しようと前を向く美女の姿に、すごく勇気をもらえました。
最後に
舞台が電車の中なので、私たちの日常の延長にあるような物語でした。
普段の電車の中で、他人に話しかけたりしないですが、ふとしたきっかけで同じようなドラマが生まれるかも…。
阪急今津線に、いつか乗ってみたいと思うようになります。
ほっこりした優しい気持ちになれる本です。内容も面白く、おすすめします!