横浜、女子大での成長物語。柚木麻子 著 『けむたい後輩』

こんにちは、tsukiです!

横浜は、東京に住む私にとって、いちばん身近な旅行先です。
元町、港の見える丘公園あたりはどこか幻想的で、普段とは違う世界にきたような気分になります。

そんな横浜を舞台にした『けむたい後輩』を紹介します。おしゃれでアンニュイな雰囲気の作品です。

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女子大での成長物語

 

栞子(しおりこ)は14歳で作家デビューした過去があり、今もなお文学少女気取り。その栞子に強い憧れをもつ真美子と、ふたりの関係を良く思っていない美人の美里。

横浜の名門、聖フェリシモ女学院にかよう女学生たちの成長の物語です。(モデルは完全にフェリス女学院だと思います…!)

三人が大学を卒業するまでの話なのですが、それぞれがどんな道を歩んでいくのか、気になって読み進めてしまいます。

栞子の運命〜モラトリアムから抜け出せない主人公〜

 

表紙に描かれている、この特徴的な女性が、ストーリーの中心人物である栞子です。

中学時代に詩集を出版し、大学の教授と恋愛関係にあるなど、自分は「普通とは違う」と思っている彼女。

世間知らずな真美子に崇拝されることによってその自信を保っています。

読み進めるとわかるんですが、栞子は裕福なお嬢様ではあるものの、いたって普通の女性です。出版も一度きり、大学教授との甘い生活も長くは続きません。

一度自分が特別だと感じてしまって、その栄光を忘れられない。何かやりたいことがあるわけでもない。ずっとモラトリアムから抜け出せずにいます。

私も以前は、「自分は人とは違う」と思いたい栞子と同じ気持ちを感じていたと思います。でも世間にでて、周囲のこともよく見えるようになると、いつのまにかその気持ちが薄れていきました。

みんながそこから卒業していく中で、ずっとそのままでいる栞子の描写はなんだか悲しい。

でもそういう放っておけないところに憧れを抱いた真美子の気持ちも、なんとなくわかります。それが栞子の独特の魅力に繋がっているのかも。

 

成長途中な女性たちが愛おしく、さらに横浜に出かけたくなる作品です。

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東京都出身、社会人5年目。 わたしの本棚 ライター よく読むジャンル:恋愛、ミステリー、ビジネス、自己啓発、エッセイ 好きな作品:唯川恵、林真理子、さくらももこ、東野圭吾、はあちゅう作品(敬称略) 本の街、神保町周辺でOLとして働いています。 読書と本屋をめぐるのが大好きです。