「こんなはずじゃなかった」女性たちの物語。唯川恵 著 『ヴァニティ』

恋も 仕事も 結婚も、こんなはずじゃなかった、との戦いだ。

インパクトのある冒頭で始まる『ヴァニティ』は、14つの中短編ストーリーがあつまった唯川恵さんの恋愛小説です。

恋や仕事、結婚に精一杯な女性たちが、ふとした瞬間感じる「こんなはずじゃなかった」の場面が切り取られています。

わかるなぁと共感する物語もあれば、「もしかしたら今後、同じ状況になるかも?」と自分の将来を想像してしまうストーリーもありました。

私と同じアラサーの女性にはぜひ読んでほしいです!今回は本書の中から、3つのストーリーを名言を交えて紹介します。

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名言:「自分で決めた道なのに、別の道を選んだ人を見ると、不安になってしまう。私、本当にこれでよかったのかなって」

 

『午前10時に空を見る』に出てくる名言です。同窓会で再会した友人同士。一方は結婚して主婦に、もう一方は独身のまま仕事をしています。

久しぶりに会えたのに、お互いの生活がうらやましくてつい見栄を張り合うふたり。

仕事と結婚どちらが幸せか、というのは女性の永遠のテーマですね。どちらを選んでも、ほかの人生がうらやましいと感じてしまう。

大切なのは自分の人生は正しかったと自信を持つことではないでしょうか。でもみんな自分の人生に悩みながら生きているとわかると、すこし気持ちが楽になるかもしれません。

 

名言:「忘れられない何かがあるって、忘れてしまいたい何かがあるより、ずっと価値があるはずだろう」

 

『消息』での名言です。元彼のことを忘れたいのに、忘れられなくて苦しんでいる美紀に同僚の木田が言った一言です。

忘れられない思い出、私にもあります…!

すぐに前を向ける人が羨ましいと思います。でも、それほど人の心に残る記憶って、実はものすごく貴重なものなんじゃないでしょうか。

 

名言 : こんなはずじゃなかった、と思うことはたくさんある。人生は、たぶん、一生それとの戦いなのだろう。

 

14の物語のラスト、『あしたまでの距離』の名言です。

理想とは違う現実を受け入れられない女性たちが、それでも前を向いてがんばる姿が描かれます。

ポジティブではないけれど、疲れた身体にそっと寄り添ってくれる優しい言葉です。

 

14の物語の女性たちは後悔がありながらも、まっすぐ生きていく。そんな彼女たちに元気をもらえる作品です。

もしも彼女が自分だったら…?を想像しながらゆっくりと読みたい本です。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

東京都出身、社会人5年目。 わたしの本棚 ライター よく読むジャンル:恋愛、ミステリー、ビジネス、自己啓発、エッセイ 好きな作品:唯川恵、林真理子、さくらももこ、東野圭吾、はあちゅう作品(敬称略) 本の街、神保町周辺でOLとして働いています。 読書と本屋をめぐるのが大好きです。
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