今の時代に必要な力。 ちきりん 著『マーケット感覚を身につけよう』

「自分には成功するスキルがない」と悩んでいませんか?

そんなあなたに足りないのは、特別な能力ではなく「マーケット感覚」かもしれません。

マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

マーケット感覚って何?

 

「マーケット感覚」とは、「価値を認識する能力」を意味します。
これからの社会を生きていくために、とても重要な力です。

この能力がきちんと理解できるように、本書ではさまざまな事例を使って多角的な説明がされています。

一つわかりやすい例を紹介します。

例えば、航空会社 ANAの競合はどこかを考えてみる時。
すぐに思いつくのはJALや、別の移動手段として新幹線、バス会社などでしょうか。

ここで、飛行機の「物理的に離れた場所とのコミュニケーションを可能にする価値」に注目してみます。

すると、実は海外とのテレビ会議システムや、動画配信サービスもライバルになり得るということがわかります。

このように、物事にどういった価値があるのかに注目し、それが必要とされる場面を具体的にイメージできる力もマーケット感覚の一つです。

マーケット感覚の有無によって、同じモノが、同じ人が、そしてまったく同じ環境が、「なんの取り柄もないモノ」に見えたり、「大きな価値のある、これからの世の中で強く求められるモノ=売れるモノ」に見えたりします。

 

今こそマーケット感覚が必要。

 

インターネットの普及により、社会のあらゆる面で急速に市場化(マーケット化)が進んでいます。

インターネットを使うことで企業と個人の差はなくなり、今では一般の人も社会に直接、価値を供給できるようになりました。

それによって、組織に属さなくても成功する人がたくさん出ています。

これから大事なのは、市場を読みとり「何に価値があるのか?」を素早く認識するマーケット感覚を身につけること。

成功している人とそうでない人の差は、価値あるスキルの差なのでしょうか?

そうではなく、自分のもっているものにどんな価値があるかに気づける、マーケット感覚の差ではないでしょうか。

自分が持っているものは、社会にどういう価値を提供できるのか。

本書を通して考えてみると、新しい見え方ができるかもしれません。

 

自分の価値基準で判断してみよう!

 

では、マーケット感覚はどう身につけたらいいのでしょう。
この本で、5つの方法を学ぶことができます。

そのひとつが、プライシング能力を磨く方法です。

たとえば買い物で、そんなに欲しくない商品を「お得!」と言われ買ってしまった。なんていう経験はありませんか?

売り手の決めた価格ではなく、「これは自分にとって、本当にそれだけの価値があるのか?」と自分の価値基準でプライシングしてみてください。

その練習を重ねると、このサービスは誰に向ければ一番価値が高いだろう?どうすれば価値が高まるだろう?という発想ができるようになり、マーケット感覚を身につけるきっかけになります。

 

価値」に視点をおいて考えると、世の中の見え方が変わってくる。

この時代を生きるために、マーケット感覚を鍛えましょう!

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東京都出身、社会人5年目。 わたしの本棚 ライター よく読むジャンル:恋愛、ミステリー、ビジネス、自己啓発、エッセイ 好きな作品:唯川恵、林真理子、さくらももこ、東野圭吾、はあちゅう作品(敬称略) 本の街、神保町周辺でOLとして働いています。 読書と本屋をめぐるのが大好きです。