もう一人の僕、という存在。 道尾秀介 著『スケルトン・キー』

こんにちは、シオリ(@shio_bookmarker)です。

先日読んだ本の主人公が、頭から離れません。
彼の名は”錠也”といって20歳の少年です。
独特な空気をまとった彼が、冷たい目をした彼が、
いつまでもそこに立っていて 寂しそうに笑うのです。

わたしの前から消えない彼を紹介します。

どうかあなたも、錠也という人間に触れてみてください。

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あらすじ

サイコパスといわれる人。

錠也は週刊誌記者のスクープ獲得の手伝いをして生活をしている。
この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身を置くことで自分の狂気を抑えることができるから。
最近は普通に生活できていたのに、
懐かしい仲間からかかってきた一本の電話により日常が崩壊していく。

錠也くんがなんなのか、わたし知ってる。

錠也くんみたいな人はね。

サイコパスっていうのよ。

小説ならではのおもしろさ

内容などがどうこうの前にお伝えしたい。
”本という媒体をここまでうまく使うか!”ってこと。
この物語は映像ではなくて、文字で観るからこそ面白い。
読書初心者にも是非チャレンジしてほしい一作。


この物語の中で随所で感じることになるであろう、違和感。
この表現、展開は”小説ならでは”なのではなかろうか。

文字を読み、自分で想像する。

小説の面白さを詰めに詰め込んだ構成に思います。
ミステリー、サスペンスを普段読まない私は中盤移行、
え、なに、そういうこと?!やられた〜!の連続でした。笑
こう感じたすぐは、もう一回読む!と意気込んだのですが
ラストを迎えると、すぐには物語を閉じることができませんでした。

やっと出会えた本当の繋がり、思い違いの絶望。

僕の考えは当たっていたのかもしれない。

やっと見つけた、そうおもった絶対的な繋がり。
それがもし、”違って”いたら。

最後の最後、それはもう残酷な描写が続きます。
肉体的にも、精神的にも。

それまで、怖い と思ってみてきた物語でしたが

当たっていたのかもしれない。
僕の考えは当たっていたのかもしれない。

錠也のこの言葉に、涙がこぼれました。
恐怖の涙ではなく、哀しみと寂しさの涙が。


今まで常についてきた”違和感”の正体がわかるとき、
あなたは希望をみるでしょうか、それともその先の絶望を?

最後に

 

私も心の底から祈りたいです。

少しでも本当でありますように。

文章ならではの仕掛けがたくさん仕込まれたこの物語。
なかなかしっかりと紹介するのは難しい作品です。
ですが、一人でも多くの人に読んでほしい一作。

あなたも一緒に祈ってほしいです。
大丈夫、と。
そして信じてほしいです。
ー大丈夫ー

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ABOUTこの記事をかいた人

小説ばかり、月20冊ほど読んでいます。 好きな作家は中島桃果子さん。 普段はオフィスでバリスタしてます☕️ 本の向こうには沢山の友だちがいる。 きっとこの世界のどこかで生きているのだと、 わたしは信じています。 そんなかけがえのない、わたしの友だちを 皆さんにご紹介します。