こんにちわ、さっちーです

こんにちわ。平成最後と謳われ幕を開けた2019年ですが、なんともう来週で1月が終わってしまいます。時の流れは無情にもこんなにも早いのですね…。
年初に立てた目標、みなさんは覚えていますか?
そして年初に立てた目標だけでなく、みなさんが生きる上で大切にしている思い、日々温めていますか?
今回、著者さんから縁あって書評をオーダー頂き、拝読させて頂いたのですが、物語のストーリー以上に胸に響くものがあったのでこちらでもぜひご紹介させて頂きます。
人生初ライトノベル
書評を書く立場にいるのにこんな発言をしてしまうのは本当に恐縮なのですが、これまでに『ライトノベル』というものを読んだことがありませんでした…。
(ライトノベルの定義もよくわからない顛末、汗)
ライトノベルの表紙のアニメを見てもイマイチストーリーのイメージが掴めず、食わず嫌いならぬ読まず嫌いをしていました。ごめんなさい…。
今回ご依頼を頂き、初めてライトノベルジャンルを手に取ったのですが…面白い!!!
貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございます。
ストーリー
この物語の主人公は冒険者ルイス。
これまで懸命に修行を積み重ね、古代書を読み知識をつけるもなかなか実力が伴わず冒険者としてのスキルは万年Eランク。周りの冒険者から笑われる日々を過ごしている。
ある日、ルイスが住む帝都が魔獣の襲撃を受けてしまう。ルイスは人々を救うため魔物を倒すために現場に向かうが、Eランクのルイスが倒したのは弱小レベルの魔物1匹。
弱小レベルの魔物を倒したルイスに異変が…。
ルイスは念願のレベルアップを果たし、スキル《無条件勝利》を手に入れたのである。
しかしながらルイスは冒険者が集うギルドの規定により40歳になってもEランクのままの為ギルドを追放される。言わば戦力外通報を受けるのである。
人々のために戦うことが無くなったルイスは、ともにギルドを脱退した美人冒険者のアリシアの家にお世話になることに。アリシアの父親であり、武力に実力を備えたアルトリアと共に様々な依頼を引き受けるルイス。
しかし、ルイスのかつてのふるさと、帝都では異常な事態が発生していた。
ルイスはギルド脱退前に手に入れたスキル《無条件勝利》を使い、帝都を救うことが出来るのか…?
迫害を受けるルイスとその志
忘れろ、忘れろ。現実を直視しても良いことなんかない。感情を捨て、プライドを捨て、平然と振る舞うのだ。今までそうして来たように。
なにも行動しないのは嫌なんだろう。自分にできることをひとつずるやり遂げていって、ほんのちょっとでも実力をあげたいのだと思う。いつまでも《底辺》なんて嫌だから。
人々を助けたい!と思い日々修行に励み、努力をするルイス。
しかし、その努力の甲斐虚しくなかなかレベルが上がらないルイスを見て人々はルイスのことを冷たくあざ笑う。
そんな冷ややかな目線を受けながらもひたむきな努力を続けるルイスの志の高さと、それでもくじけそうになってしまい、自分の感情を押し殺すルイスの葛藤が非常に心に残りました。
周囲の評価を自分のものとしない姿勢
「おまえら若い奴を正しい道へと導く。これが俺たちおっさんの使命ってもんだ」
これは帝都が魔獣に襲われ現場に駆けつけたルイスが魔獣と戦っていた戦士に対して放った言葉。
「魔獣に殺されるのは私でいい、あなたは街へ戻り助けを呼びなさい。」と自分の命をかけ、他の人を助けるルイス。
どうせ死ぬならと出た言葉ではなく、「人を助けたい」というルイスの本心から出た言葉。人の生き様は死ぬ間際に出るって本当ですね。(この場面ではルイスは死にません)
弱いからこそ慢心せず、日々謙虚に。それが昔からのルイスの流儀だ。
どうせ自分には何も出来ないから。と、投げやりになってしまうのではなく弱くとも自分にできることを毎日愚直に進めていく。
虐げられてもやりかえすのではなく謙虚に生きて行く。
ルイスの姿勢には我々が学ばなければならない点がたくさんありますね。
おわりに
苦手意識を持っていたライトノベルですが、読み始めるとそのそのストーリーに一気に引き込まれページをめくる手が止まりませんでした。
ストーリー自体もハラハラドキドキするもので手に汗握りながら展開を追っていくのですが、やはり「おっさん」ことルイスの生き様に強く惹かれたのだと思います。
目先の他人の評価に一喜一憂し、本来あるべき姿をわすれてしまう者は愚かだと本書の中のキャラクターが言っていましたが、まさにその通り。
周りの人の評価、目線、機嫌ばかりを気にして本来一番優先するべき自分がおろそかになっていないか?そう自問自答させられる1冊でした。
人生初のライトノベルが深い1冊で幸せでした。
作者のどまどまさん、素敵な書籍を執筆頂きましてありがとうございます。