こんにちは、すーちゃんです!
今年も残すところ、あと1ヶ月弱…
せっかくなので、すーちゃん的 わたほんブックアワード2019を発表します!

今年は正直そんなに読めなかったので…ベスト5とさせていただきます。
(※今年発売と、わたしが今年読んだ本での内容です)
目次
5位:ウイ 著『ハッピーエンドを前提として』
月間100万PV「ハッピーエンドを前提として」ブログ著者、初の書籍!
彼氏がいてもいなくても、結婚しててもしてなくても、女も男も、みんなで読みたい恋愛指南書。うすうす感づいていたけど、「そんなまさかね」と思っていた男の真実。
自分でも思ってたけど、「そうはいってもね」とごまかしていた女の本音。
そして、いま恋愛や人間関係に悩む誰もがハッピーエンドを前提として生きるためのコツ。独身・バツなし・彼女なしの男性著者が、日本の男性を代表して、全部書きます。
(KADOKAWAホームページ より)
今回のランキング、唯一のエッセイです。
Twitter経由で同名のブログへたどり着き、Kindle版を読み、単行本を買い、ウイさん主催のオンラインサロンへ入り、オフ会に参加し、単行本にサインしてもらったという急展開が、この半年の間にありました 笑
恋愛ハウツー本なのに、36歳バツなし独身男性が描くって、めっちゃおもしろいな!?と思ったのが最初の感想です。
読んでみると、実践的です。
1つは、いまの彼氏に実行したものもあります。
個人的には、契約結婚のお話が好きです。
4位:吉川英梨 著『十三階の血』
圧巻のスパイサスペンス、「十三階」シリーズ第3弾! 警察庁の公安秘密組織『十三階』。この組織は国家の異分子を排除すためには、ときに非合法な捜査も厭わない。黒江律子が去った十三階だったが、古池は辺野古基地移設に反対する過激派団体「第七セクト」の内偵に奮闘していた。上司に頼まれて官房長外交パーティーに行くと、そこにはドレスにスニーカーの女、古池がよく知る律子の姿が–。
スパイ小説、「十三階」シリーズ。
フォロワーさんから勧められて読み始め、ハマりました。
予想できない事態がどんどん起き、どんでん返しの連続。
国家の安寧のため、テロリストと寝ることも厭わない『十三階の女』、新興宗教との戦いの『十三階の神(メシア)』から続く新作。
戦いの端々で、苦悩する律子が痛々しくて好きです。
今回の『十三階の血』では、律子の教官・古池にスポットが当てられます。
最後の最後、度肝を抜かれるラストシーンでした…
スピード感が最高に好きです!
3位:辻村深月 著『ツナグ 想い人の心得』
もう一度だけ亡くなったあの人に会えるとしたら、あなたは何を伝えますか?
死者との再会を叶える使者「ツナグ」。長年務めを果たした最愛の祖母から歩美は使者としての役目を引き継いだ。7年経ち、社会人になった彼の元を訪れる依頼者たちは、誰にも言えぬ想いを胸に秘めていた――。後悔を抱えて生きる人々の心を繋ぐ、使者の物語。シリーズ累計100万部の大ベストセラー、9年ぶりの待望の続刊!
(新潮社ホームページ より)
『ツナグ』の続編です。先日 書評を書きました!
ツナグって本当に素敵な小説だと思います。
前作を読んだのは、もう7年ほど前になりますね。
前作の書評
前作の小説も、松坂桃李さん主演の映画も大好きです。DVDは何度も観ました。
あの映画を観た夜、家まで帰る道すがらの月がきれいで、ツナグを通して死者と会う世界も、どこかに実在するのではないかと思ったほどでした。
続編はyomyomでたまに読んでいました。
今回は、「母の心得」と表題にもなった「想い人の心得」がしみました。
書評にも書きましたが、「母の心得」のラストを読んで救われる方はきっといるはず。
辻村作品はこんなにも、読者を勇気づけてくれる。
ただただ、出会えて良かった作品です。
2位:東野圭吾 著『希望の糸』
東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。
死んだ人のことなんか知らない。
あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。講談社BOOK倶楽部 より
この小説も、書評を書かせていただきました。
東野圭吾が描く家族小説が大好きで、毎度泣いてしまうのですが、今回もとても良かったです。
加賀シリーズはやっぱりおもしろいし、今回は特に、松宮の成長が感じられました…!
「たとえ会えなくても、自分にとって大切な人間と見えない糸で繋がっていると思えたら、それだけで幸せだって。その糸がどんなに長くても希望を持てるって。だから死ぬまで、その糸は離さない」
胸にグッと来て泣いたシーンです。
1位:辻村深月 著『傲慢と善良』
婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。
2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な”恋愛”小説。
これはもう、圧倒的に1位です。読んだときの衝撃が忘れられません。
ブクログ大賞にも選ばれました。
『傲慢と善良』の帯にも恋愛小説とありますが、メインは婚活の物語。
これは褒め言葉なのですが、辻村さんは悪意を描くのに長けていると思っています。
『噛みあわない会話と、ある過去について』を読んだときは、正直、ゾッとしました。
ひとことで、やられた。
「現代の結婚がうまくいかない理由は、『傲慢さと善良さ』にあるような気がするんです」
結婚相談所を営む小野里の言葉は、鋭いナイフのように、胸に突き刺さる言葉でいっぱいでした。
「皆さん、謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛の方はとても強いんです。傷つきたくない、変わりたくない。──高望みするわけじゃなくて、ただ、ささやかな幸せが摑みたいだけなのに、なぜ、と」
「ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です」
「値段、という言い方が悪ければ、点数と言い換えてもいいかもしれません。その人が無意識に自分はいくら、何点とつけた点数に見合う相手が来なければ、人は、〝ピンとこない〟と言います。──私の価値はこんなに低くない。もっと高い相手でなければ、私の値段とは釣り合わない」
「(前略)ピンとくる、こないの感覚は、相手を鏡のようにして見る、皆さんご自身の自己評価額なんです」
読んだ当時は彼氏なしアラサーだったので、苦しくて、ヒリヒリしました。
出会いがない、良い人がいない、という前に読んでほしいです。自分の中の「傲慢」さに、きっと気づきます。
そして「善良」。
親の言うとおりに生きてきた、「良い子」にとっての恋愛や婚活のハードルは、予想以上に高い。
それでいて辻村作品には、救いがある。
予想外の再会に、驚きもあり。
朝日新聞デジタルの記事も、おもしろかったです。
おわりに
2019年、素敵な本に出会えました。
来年もまた、わたしにとっても皆さんにとっても、心に残る本にたくさん出会えますように。
長文を読んでいただき、ありがとうございました!!!
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