9年ぶり、待望の続編!辻村深月 著『ツナグ 想い人の心得』

こんばんは!すーちゃんです。

早いもので、今日で10月も終わり。
世間はハロウィーンでしょうか。
あっという間に年末になりそうですね…

『ツナグ』シリーズ

先日、わたしが大好きな辻村深月さんの新作、『ツナグ 想い人の心得』が発売されました!

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新潮社
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第32回吉川英治文学新人賞を受賞し、松坂桃李さん主演の映画は大ヒットした、シリーズ累計100万部の、『ツナグ』の続編です!!
(たぶん)辻村作品初のシリーズもの!!
激アツです。ありがとうございます。

辻村深月デビュー15周年記念

今年は辻村深月デビュー15周年ということで、刊行ラッシュです。
本作は第4弾となります。

興奮して全部新刊を買っちゃうので、我が家の辻村深月コーナーが溢れてきました。本棚増やそうかな。

(『傲慢と善良』の時点でこれなので、愛蔵版『冷たい校舎の時は止まる』みたいに厚い本は、並べるところないです 笑)

本作は、新潮社のyomyomで連載されていたときからたまに読んでいたのですが、本当に待望です…!

新潮社ホームページ

ツナグの魅力

前作の書評を書いたとき、辻村作品の魅力を3つ挙げました。

一生に一度だけ、亡くなった人に会えるとしたら。辻村深月 著『ツナグ』

  • 女子同士の心理描写
  • 清々しい読後感
  • 作品から派生するリンク

今回は1の要素があまりないので、2と3から見てみます。

清々しい読後感

これはまさに、読んでいただければわかります。
辻村作品の良さはこれだよなぁって毎回思います。
特に今回も読みやすいんですが、それと同時に清々しさがあります。

作品から派生するリンク

シリーズなのでもちろん前作からの繋がりもあるのですが、あれ…もしかして…と感じる流れも、辻村作品ならでは。
逆に、新しく登場した杏奈は、小学生なのに達観してて、個人的にとても好きです。

そして今回のわたしのお気に入りは、「母の心得」と「想い人の心得」です。

母の心得

母の心得は、yomyomで読んだとき、すでに泣きました。

2人の母が、それぞれ先立たれた娘と再会するお話です。
母と娘とは言えども、再会に辿り着くまでの経緯が全く異なっています。

どちらの再会シーンも好きですが、時子さんと瑛子さんの再会は号泣。
松坂桃李さんとの対談で、この物語は『東京會舘とわたし』に出てくる方の実話を元にしていると聞き、ご縁ってあるんだなと感じました。

未来の自分を投影する

わたし自身、辻村作品の「母」の物語に涙を流すことが多いです。

特に『鍵のない夢を見る』に収録された『君本家の誘拐』はリアリティーがあって、育児ノイローゼになったらわたしも同じことをしそうです。
『朝が来る』も、めちゃくちゃ泣きました。
こういう話に弱いんですね。

未来の自分を投影するというか、小説の中に未来の自分の影を見つけるというか。

だからこそ、母の心得では、どこか救われた気がします。

「私みたいなのだったら、それは心配だけど、あなたたちならきっと大丈夫。楽しみね」

この一言で、彼女は励まされたに違いないですから。

想い人の心得

前作でも「待ち人の心得」が恋愛もので大好きだったのですが、それとはまた違った雰囲気の「想い人」。

数年に1度のペースで、桜の季節に、同じ人に会いたいと願う依頼者。
彼が会いたいと願うのは、若くして亡くなった「想い人」。

今年は例年とは異なり、一言添えて伝えてほしいと依頼をします。

同じ時代に生きられること

今を当たり前に生きていますが、この時代に生きたからこそ周りの人とも関われているわけですよね。
それが尊い、だなんて考えたことはなかったです。

「運命が少し違って、今の自分の店も家族も持てなかったとしても、それでも選べるならあなたの生きている世界で、私は生きたかった」

この言葉に全て詰まっていました。

「同じ時代に生きられるということはね、尊いです」(中略)

「私たちは皆、絢子さまの存在を常に思いながら生きてきましたけど、それでも同じ時間をあれ以上過ごすことはできなかった。想い人や、大事な人たちと、同じ時間に存在できるということは、どれだけ尊いことか」

蜂谷さんが、一生をかけて教えてくれたことに感謝して、悔いの残らないように生きていきたいです。

辻村深月×松坂桃李対談

最後に、辻村さんと、前作の映画で主演をつとめた松坂桃李さんの対談をご紹介します。

辻村深月×松坂桃李 対談 「ご縁」が繋ぐ、出会いと想い

前作の映画化を踏まえているからか、良い意味で親近感を持たれていて。
松坂さんの『ツナグ』という作品への思い入れも感じられて、素敵です。

その中でも

小説の前作と映画を通じて、『ツナグ』とは「ご縁」が存在する世界なのだと、確信をもつことができたんです。このタイミングでこんなことが起きるなんて、という奇跡のような瞬間を、『ツナグ』の世界観であればためらいなく書くことができる。

と辻村さんがお話ししているところ。

ベタだけど、それをきちんと提示してくれるところが好きですね。

今回もご縁を感じる、『ツナグ』の世界を堪能できて幸せでした。
せっかくだから前作も、映画のDVDも観返そうかな、なんて思っています。

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ABOUTこの記事をかいた人

1992年、愛媛県生まれ。愛知県在住。『わたしの本棚』ライター。 好きな本のジャンルはミステリー。読書歴は約10年。辻村深月、東野圭吾、森絵都、恩田陸、原田マハ、村山由佳作品をよく読みます。(敬称略) 辻村深月作品が特に好きで、情報収集や考察が日課。また、作品の舞台になった街へ赴く、聖地巡礼も楽しい。 今まで読んだ本で1番好きなのは、辻村深月 著『子どもたちは夜と遊ぶ』。何度も読み返してるのは、同じく辻村深月 著『スロウハイツの神様』。初めて読んだ高校時代から現在も、わたしに影響を与え続ける、大切な作品たち。 読書の他に、アルトサックス、お菓子作りも好き。

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