こんにちは。すーちゃん (@suexxsf) です。
本日は、よさこい祭りが大好きなわたしのオススメ小説、『夏のくじら』をご紹介します。
よさこい祭り、見たことありますか?
よさこいと聞くと、札幌のYOSAKOIソーラン?という返答が大半でしょう。
しかし、よさこい祭りの発祥の地は、高知。あまり知られていないのが残念です…
毎年8月9日~12日の4日間、南国・土佐の街は、よさこい一色になります。
商店街やイオンの駐車場、高知市中央公園の特設ステージ、大通りなど、街中がよさこい祭りに溶け込んでいるとさえ感じます。
大学時代、最後に踊ったチーム
わたしは大学時代に、高知市に住んでいました。その4年間のうち、3回よさこい祭りに参加。
炎天下、踊り練り歩くことが快感で、気づけばほぼ毎年踊っていました。
その後、社会人になって名古屋に来ました。
夏にはやっぱりよさこい祭りに参加したいけれど、なかなか遠くなってしまった…と思っていた矢先。見つけたのが、大崎 梢 著『夏のくじら』でした。

平成最後のよさこい祭り、終幕
昨日で、今年のよさこい祭りは終わりました。昨日は最終日、全国大会の日。
9日は前夜祭。10日と11日は本祭と呼ばれ、この2日間が本番です。
過去にもらったメダル。いつか花メダルがほしい…!
軽く説明すると、16ヶ所ある会場の中で、演舞場と競演場に分かれています。
字のままなのですが、競演場での踊りが評価され、それが最終日の全国大会の出場へと繋がっていきます。
よさこい祭りについて、興味がわいた方は、よさこい公式Web Siteでどうぞ。
よさこい祭りの、こういうところがおもしろい!
作中でもあるのですが、参加するチームによって、目指すところが違うんですね。
「賞を取って全国大会に行きたい!」なのか、「楽しく踊りましょう」なのか。それだけでチームの雰囲気は全く違うように思います。
わたしはいつも後者のチームに所属していました。
また、わたしは3回とも違うチームで踊りました。
こういう形は踊り子には珍しいものではなく、毎年「どこで踊ろうかな~」と悩むのも、夏の楽しみ。
特に、全体の募集が始まるのが6月頭ぐらいなので、実質2ヶ月半のチームなのです。
そのため、今回のキャッチコピーにした「ひと夏に懸ける」という言葉がぴったりだと思っています。
これも作中にあるのですが、よさこいって本当に自由度が高いです。
「よさこいは本来、いつどこの会場で踊ってもかまわない。順番も時間も決められていない。参加チームが二百近くもあるのに、すごく自由で、すごく大胆な祭りなんだよね。ルールはわずか。チームの自主性にほとんど任せてしまっている」
こういうところも、おもしろいと感じる所以です。
よさこい×恋
本作の主人公・篤史は、初めて参加した4年前のよさこい祭りで出会った、初恋の人を探します。
よさこいメインの物語ですが、初恋の人の話がどんどん進んでいくあたりもおもしろいです。
篤史の場合は少し違いますが、よさこいを通じて付き合うカップル、多かったです。
わたしも大学1回生のとき、隣の大学のよさこいサークルで踊ったんですが、そのときに先輩を好きになりましたね…もう7年も前の話、懐かしい。
甘酸っぱいというより、最後ちょっとドロドロしたこともあるけど、これも良い思い出ということにしましょう(笑)
しっくり来る、土佐弁
そして何より、作中に登場する土佐弁が素晴らしいです。
解説の大森 望さんも書かれていましたが、ここまでリアルな土佐弁には、なかなか出会えません。
そして大森さんの土佐弁講座もおもしろいので、是非読んでほしいです。
「雨が降る」から始まる土佐弁の活用の仕方、よく聞きますが、興味深いですよね…!
さいごに
わたし自身、よさこいに参加したことがあるとは言えども、やはり踊り子でした。
本作を読み、参加チームの幹部やインストはもちろんですが、こんなに多くの人に支えられて、本祭当日を迎えられていたのか、と改めて知り、胸がいっぱいになりました。
また、給水所のボランティアの方が用意してくれる一杯は、間違いなく「どこの何よりも美味しい一杯!」でした。
見るのは楽しい。踊るとやみつき。気持ちは自由にはね回る。
来年こそ!よさこい踊るぞ~~!!