こんにちわ。マコ(@makoandbook)です。
突然ですが、世の中には様々な社会課題があります。
いじめ、孤独死、貧困、人種差別、温暖化、環境汚染など他にもたくさん・・・
みなさんは自分の生活をとりまく社会課題に対してどのように考え、接していますでしょうか?
僕はこれまでの人生の大半は、ニュースや新聞などでそういった問題あることを知ったとしても、
「ふーん、そうかー、大変だね」
くらいしか思っていなくてどこか他人事のように感じて、スルーしてきたことが多かったと思います。
しかし、昨年40歳になりこれからの人生を考えたとき、「社会や困っているだれかの力になりたい・応援したい」と自然と思うようになり、そこから何かできないかと考え始めました。
そう意識し生活している時、友人のお子さんが「医療的ケアが必要な児童」であることを知りました。
話を聞いてみると、その生活は看護やお世話でとても負担が大きい生活をされているようでした。
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今日紹介する本はそんな医療的ケアが必要な児童とその保護者に向けてショートステイができる「もみじの家」という福祉施設のハウスマネージャーである内多勝康さんの著書です。
医療的ケア児とは?
医療的ケア児とは、日常生活で医療行為を必要とする子供たちのことです。
日常的な医療行為とは、例えば、たんの吸引や経管での栄養投与などのことです。
こういった子供たちは「医療的ケア児」と呼ばれ、2016年時点の推計では約1.8万人。日本全体の出生数が減っている中で10年前から2倍近くに増えており、今後も増加していく傾向にあります。
医療的ケア児を取り巻く社会課題
①受け入れる学校が限りなく少ない
現在、医療的ケア児を受け入れる保育園・小学校などが日本では限りなく少ないです。
理由は常に医療行為が必要なため、「安全性」を確保できないため受け入れられないということです。
医療ケアが必要であったとしても子どもたちには人権があり、学ぶ権利があります。
このように生活者と、学校や保育園などの対応にギャップがあり、課題が発生しています。
(決して学校や保育園が悪いと言いたいわけではありません。近年急速に発生した課題で社会がまだ追いついていない現状を認識しようということです。学校側や保育園でもかなり努力されているところはあります)
②ケアをする家族の負担が重い
医療ケアは数十分に1回、24時間ずっとする必要があるなど、保護者(主にママ)の負担がかなり大きいです。
子どものケアをするために働くことをあきらめ、外出をあきらめ、病院での生活が中心となり孤立化するなど心身共に負担が大きいです。
一般人が日常生活で得られる選択肢が急に少なくなり、できることが限られてしまいます。
もみじの家という新しい支援の仕組み
そんな中、東京都世田谷区にもみじの家という「医療型短期入所」施設があります。
運営元は、国立成育医療研究センターという子供や妊婦のための総合病院です。
病院の駐車場の一角にもみじの家は建てられました。
ここは、医療的ケア児と家族が一緒に宿泊できたり、専門スタッフによるケアを受けられる場所です。
他の福祉施設と違うのは、「病院併設型」という点です。
もしショートステイしている間に、容態が急変してもすぐ横に病院があり、迅速な対応ができるというのが最大の利点です。
もみじの家には関東を中心に日本全国から来訪されると言います。ここで過ごす時間は、ケアをしているご家族に癒しとやすらぎを与えます。
ケアや看護から解き放たれたご家族はその間好きなことをし、リフレッシュされます。
著者の内多勝康さんはこのもみじの家のハウスマネージャーとして全体を統括されています。
この本を読んで、僕は居ても立っても居られない気持ちになり、内多さんに取材を申し込みました。
内多さんは快く受け入れてくださり、1時間30分ほどお話を聴かせていただくことができました。
- 著者の内多さんと。
- 子どもたちが自由に遊べるスペース
- 外観。病院に併設されている
- もみじの家のお風呂。夜はライトアップされて綺麗。
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医療的ケア児についてはまだまだ新しい言葉でもあります。(2016年に児童福祉法に明記された)
知らない人も多いと思います。僕もつい数か月前まで知りませんでした。
しかし僕はこの社会課題についてまずは知ってもらうことが大事と考え、「アンリーシュ」という新たな団体を立ち上げ活動を始めました。ぜひサイトやFBページやツイッターをシェアしていただきたいです。あなたの周囲に療的ケアに関する悩みや不安を抱えている方たちにアンリーシュの存在を教えてもらえると嬉しいです。
(現在NPO申請中)