「本物の孤独」と「前向きの不安」を。鴻上 尚史『孤独と不安のレッスン』 

ネットの普及でどこでも誰とでも
いつでも気軽に繋がれるようになり、
簡単に連絡が取れるようになり、
関心を持てば開ける世界があって、人がいて、

「寂しさ」「物足りなさ」を一時的に埋めるコンテンツは
至るところで手に入れることができるようになりました。

いつしか「孤独」や「不安」というものから遠ざけるように、
日々に適当な色塗りをして、
不安や孤独を感じることがないように暮らしているような気がしているこの頃です。

そんな今にすごく響いた本がこの『孤独と不安のレッスン』という本でした。

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ひとりを選べるようになる「孤独」とは

あなたが孤独に苦しむのは、一人だからではなく、「一人はみじめだ」と思うからです。

わたしは、「みじめだ」と思う一人がすごく苦手でした。
例えば集団の中で孤立したような一人、仲間がいないと不利になる環境、など・・・
その際に孤独にならないように、変に趣味を合わせたりとしていたことがありました。

このような「思い込み」から逃れた時、「ニセモノの孤独」から解放されます。
「ニセモノの孤独」から解放されたのちは、次のステージである「本物の孤独」と向き合うことになります。

人間は見たいものしか見ないとはまさにで、
自分が好きなアーティストにのめり込めばのめり込むほど、同様にのめり込んでいる人と出会う。
スポーツや楽器が上手くなれば、やがて同様に得意な人と出会う。

あなたが出会う人は、あなたを水準とします。
腕がプロ級なのに、アマチュアレベルの人としか出会わないなんてことは、絶対にありません。

 

「他者」と「他人」のちがい

どうしても理解できない、でも理解したい、モヤモヤする・・・
そんな人はいませんか?

わたしにはいます。
「なんて煩わしい人なんだ・・・」なんて思っていましたが、
そうやって考えている人は、わたしの中で他人ではなく『他者』として存在しているんだと本書を読んでわかりました。

『他者』とは、敵と味方、天使と悪魔の間で強引に宙づりにされた存在なのです。
『他者』とつきあうことは、それだけで、大変な精神負担がかかります。
けれど、ちゃんと付き合えば、あなたの孤独を癒し、不安を和らげてくれる存在なのです。

もちろん、付き合い方に正解はなくて、でも、厄介な存在=『他者』と向き合った経験が多いほど、自身の不安や孤独とも生きれる人だと本書では書かれています。

「他人」を作るのは簡単で、「あの人はそんな人」「ふーん」と通り過ぎればいいのですが、
「他者」としてちゃんと向き合う(恋人、家族、友達でも誰でも)のは意外ととても大変なことです。

辛くなったら、誰かに「おみやげ」を

「つらくなったら、”おみやげ”を誰かにあげよう」
わたしがこの本で一番好きで、覚えておきたいと思う一節です。

「後ろ向きの不安」に振り回されるのは、不安そのものを考える人です。
つらくてたまらなくなったり、不安でいてもたってもいられなくなったりしたら、
誰かに何かをあげることを考えましょう。

物でもいいし、お話でもいいし、僕はそれを「おみやげ」と呼んでいます。

自分がすることで、誰かが喜ぶかな?と考えているとき、
不思議と自分も嬉しい気持ちになっていたり、ワクワクすることがありませんか?

不安に苦しむ人は、みんな「自分の世界」だけで苦しんでしまいます。
自分の不安だけを見つめ続けると、自分の不安を拡張していってしまいます。

つらくなった時は、自分が「おみやげ」にできることを考える、素敵だなあと思いました。

一人暮らしのススメ

本書では、「ひとり暮らし」をすごく勧めています。
それもできれば若いうちに・・・。

わたしは生まれてこのかた、実家・共同生活etc..と一人暮らしをしたことがありません。
これからどこかに移ることがあったとしても、どうしても避けたいことの一つに「ひとり暮らし」があります。

しかし別の本では、生きる上で「ひとり暮らし」は絶対に避けろ!と書いてある本もありました。
どちらの理由も頷けるもので、
わたしの中で賛否のある一節です。

自分の教科書みたいに読みたいと思った本でした。ぜひ!

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鹿児島出身、関西在住。社会人2年目。 わたしの本棚 ライター 好きなジャンル:恋愛、ビジネス、エッセイ 好きな著者:江國香織、森絵都、東野圭吾、伊坂幸太郎、吉本ばなな、はあちゅう(敬称略) 商社でプロダクト関連のデザインのお仕事をしています。 書くこと、デザインすることをお仕事にしていきたく奮闘中・・・!
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