心の使い方を身につける。松浦弥太郎 著 『「自分らしさ」はいらない』

 

発酵愛好家のはなこです。

くらしのきほん」主宰のエッセイスト松浦弥太郎さんの本をご紹介します。

松浦弥太郎著 『「自分らしさ」はいらない』

以前紹介した「わたしらしく働く」とタイトルが矛盾しますが、実は芯は一緒だなと読み進めるうちにわかってきます。

 

頭ではなく心で考える

「暮らしの手帖の編集長?らしくないな」
「ウェブメディアはイメージと違う」
自分では新しいキャリアを作るうえで努力しているつもりでも
周りからはそんな声も飛び交っていた。
しかし、自分の作るもののその先にいる人が喜んでもらえるかどうかが大事で
自分らしいかどうかは重要ではない、信じて続けているとどのキャリアについても
「松浦弥太郎さんそのもののお仕事ですね」と褒められるようになったそうです。

大きなイメージを持った仕事をしている方は
違う分野で新たな挑戦をしようとすると、周囲から「らしくないよ」といった反応も少なからずあるのではないでしょうか。

それが、頭で考え(例えば提供する価値は無視、利益だけを追及する)て行動しただけでは
きっと周りの反応も変わらないはず。

しかし、これをすることによってどうしたいのか、どうなりたいのか、自分の心に従って挑戦すればおのずと変化が起きてくる。私もそう信じたいなと思っています。

積極的に自己否定する

積極的な自己否定は3つのステップで。
①「もっといい自分」になれるよう前向きに今の自分を否定する。
②「新しい自分の理想のかたち」を思い描く
③積極的に、そこに近づく努力をする

満足のいく料理が提供できなかったとき、「今日の食材が悪かった」「道具が良くなかった」果たしてそう口にする人はいるのでしょうか。うまくいかない自分のコンディションは自分で矯正していかなければなりません。

矯正とは理想のかたちに作りかえていくこと。そのためには今の自分を積極的に否定するのです。自己否定といえど、人格や自分の価値を否定するのではなく、あくまでも理想に近づくために改善していくための1つのステップです。

 

包丁の柄を洗ってみる

「自分がやっていることはほんとうに正しいのか」
「このやり方がベストなのか」
常に自分を疑い、観察してみることが大切。

私自身もハッとさせられたのが文中に登場する包丁の柄を洗うということ。
皆、包丁の刃はスポンジできれいに洗っているはず。でも一番汚れているのは
いろんな食材を触った手で使う柄の部分ではないのか。言われてみると「そうかも・・・」と思わずにはいられませんでした。あらためて振り返ってみると柄をスポンジでごじごしと洗った記憶もありません。

何気ない日常の中にも、勝手に当たり前を作り出し、それが良いと思って行動している事、
きっともっとたくさんあるんだろうなと思います。

今、ハウツー本や指南書がたくさんある中で、その通りにやっていくことが自分にとって
本当に良いことなのか、誰かにとっての便利は、自分にとっての便利なのか。
自分の感覚を研ぎ澄まして、振り返ってみませんか?

ABOUTこの記事をかいた人

福岡県在住、発酵愛好家の管理栄養士。 好きな文筆家は江國香織、柚木麻子、平野啓一郎、東野圭吾、松浦弥太郎、服部みれい ジャンル問わずなんでも読みます。 本屋と図書館巡りが好き。 自分の気持ちに合わせてそのときに読みたい本を読む。