先月、発表された2019年の本屋大賞ですが、“発掘部門”をご存知ですか?
2019年発掘部門の“超発掘本”に『サスツルギの亡霊』が選ばれています。
目次
超発掘本って?
・発掘部門 / 超発掘本 書店員さんの熱意
この“発掘部門”は、ジャンルや刊行時期を問わず、
書店員さんが「売りたい!」と思った本や、日頃から読んでもらいたいと強く思っている本を推薦する部門なんだそうです。
エントリー書店員さんがひとり1冊選んだ本の中から、「これは!」と
共感した1冊を実行委員会が選出し“超発掘本”として発表されています。
わたしは、この“発掘部門”を知らなかったのですが、
流行り廃れに流されない、時代を超えて残るような本が選ばれているのかもしれませんね。
これまではノーマークでしたが、ぜひ過去のものやほかに推薦された本もチェックしてみたい、そんな部門です。
注目されないのはもったいない!
さて、話戻りまして今年の超発掘本 『サスツルギの亡霊』についてご紹介したいと思います。
わたしが、心打たれたのは、この推薦POPでした。
わたしは本が好きですが、誰かの熱い気持ち「この本が面白い!」「この本が好き!」も大好きです。
このPOPには推薦した書店員さんの気持ちがたくさんつまっているようで、
これを目にした時に、「よし、読もう!」と決意しました。
南極大陸を舞台にした、史上最大規模のクローズドサークル
あらすじ
突然、舞い込んだ絵はがき。差出人は三年前に、南極で死んだ兄だった。
法の手がはるか及ばない、美しく残酷な極寒の地。
そこで、兄貴の亡霊が、おれを誘っている。江戸川乱歩賞の「常識」をぶち破る、受賞第一作。<Google booksより>
わたしがまずこの本に惹きつけられたポイントが、舞台の“南極大陸”でした。
わたしは南極大陸にあまり馴染みがなく、いわゆるTVのドキュメンタリー番組などでしか知りませんでした。
この本をを手にした時に、未知の南極大陸への期待感がわいたのですが、裏切らない面白さがわたしを待っていました。
あなたも南極大陸を、体感してみて下さい!
カメラマンである主人公 拓海のもとに届いた1枚の絵はがき。
差出人は3年前に南極で死んだはずの、兄でした。
タイミングよく、拓海のもとに
「カメラマンとして、南極調査をする越冬隊に参加しないか?」
というオファーがきます。
拓海は極寒の閉ざされた土地 南極へと向かいますが、
そこで彼を待っていたのは不審火、基地備品の破壊、そして越冬隊員の死体……。
その刃の矛先は、拓海にも向けられます。
死んだはずの兄の便りの正体とは?
謎につつまれた兄の死の真相とは?
踏み入れると、越冬の終了まで脱出不可能な南極大陸から、拓海は無事に脱出できるのか?
広大な南極大陸を舞台にした物語の臨場感は、まるで映画そのものでした。
迫りくるブリザード、閉ざされた白銀の世界、指先から凍えていくような寒さ……。
ぜひ、あなたも体感してみて下さい。
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